「転ばぬ先の杖」で、他人の人生に学ぶことで、先々出会う自分の逆境に備えることができます。
今回ご紹介するのが、カレーの全国チェーン、CoCo壱番屋の創業者の宗次德二さんです(宗次德二『日本一の変人経営者』ダイヤモンド社)。
宗次さんは、両親が誰かも分からず、3歳の時に、児童養護施設から里親に引き取られ、その里親も、借金漬けの生活で安定せず、「天涯孤独に生まれ極貧の少年期を過ごした」経歴の持ち主です。
その悲惨な生育歴を肥やしにして、社会人になって成功していきます。
たとえば、
・もの心ついた時から私の人生は苦労の連続だったが、おかげで朝から晩まで汗を流して働くことには、なんの抵抗もない人間に育った。おまけに大した病気もせずに、激務をこなせるタフな体力もできた。喫茶店を開いてから壱番屋を平成14年(2002)に引退するまで約30年間、平均の睡眠時間は3~4時間ぐらいだったと思う。
・実際、私自身の性格は、楽天的だと思う。だいたい、自分の生い立ちを逆境ではなく、人生をマイナスからの出発したと考えれば、あとは右肩上がりのプラスで行くしかない。もし失敗してももともとゼロからのスタートなのだから、またやり直せばいい。そうやって常に前向きに考えることにしてきた。
・それに手塩にかけて育てられていない分、自分のことは自分でやるという、人を頼らない独立心旺盛な性格も培われた。すべて経営者には必要なものだろう。
などなど、ほんとうに人生で参考になるコメントが述べられています。
結局は、色んな環境があっても、それを「どのように受け止めて、成功へのバネにしていくか」が大事なのでしょう。
日本一の変人経営者/ダイヤモンド社
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