自立を信じる『引きこもりの7割は自立できる』

2026/02/05

当院では、学童期から壮年期までの幅広い年齢層の「引きこもり」相談が寄せられます。解決するためのキーワードは「共依存」です。引きこもりしている本人を支える関係者(イネイブラー)の優しさが裏目に出ているわけです。俗に言う「慈悲魔」です。

このテーマで参考になる良書が、二神能基、久世芽亜里『引きこもりの7割は自立できる』(新潮社)です。

著者の久世芽亜里氏は、1998年に「レンタルお姉さん」という名称で、引きこもり当事者の自宅への訪問支援を開始した方で、その支援経験からとても有益な教訓を述べられています。

たとえば、

・私たちが出会ってきた引きこもりの若者のほとんどは、「自立できる人」です。病気や障害などで自立が難しい人も確かにいますが、そんなに多くはありません。ですが世間一般に引きこもりは、自立はおろか、その状態からの脱出すら難しいイメージを持たれています。その理由には、「支援のミスマッチ」が大きく関係していると考えています。

・閉じた状態の家族を「開く」に当たっては、親がぜひ子離れをしていただきたいと思います。私たちのようなところへ相談に来る親、こういった本を手に取る親は、ほぼ間違いなくて子育てに熱心です。・・・(中略)・・・そして知らず知らずのうちに過干渉になっている可能性があります。・・・(中略)・・・親子の距離が近すぎるのです。親子の距離を取ることが、引きこもり解決への重要な突破口になります。・・・(中略)・・・親の方から子離れをして、子どもが外の世界に向かわざるを得ない状況を作ってください。親子ががっつりと向かい合っている世界に、第三者はなかなか入っていくことができません。

などなど、問題解決の核心が突かれています。イネイブラーが、引きこもり当事者から離れるには、「相手の可能性を本気で信じているか?」が問われます。

 
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