人口の1%に、
サイコパス(良心を欠く者)がいるとされています。つまり、日本には
100万人を超えるサイコパスがいるわけです。こういった方々は、
反社会的行動を取ることが多く、良心の呵責を感じにくいため、治療しに精神科に来るより、刑務所にお世話になることが多いようです。
サイコパスは、精神医学では
「反社会性パーソナリティ障害」と呼ばれ、本人に病識があれば、治療することが可能です。そこで、今回ご紹介するのが、
原田隆之『サイコパスの真実』(ちくま新書)です。
本書では、サイコパスに関する最新知見が紹介されていて、特に治療論が刮目されます。
たとえば、
・
良心が欠如しているとは、どういう状態だろうか。それは、
他者への思いやりや
配慮を欠き、
愛という感情のない状態である。自分の行動によって、相手がどうなろうが、まったく気にかけない状態である。
・まず、専門家が口をそろえるのは、「サイコパスの治療は極めて難しい」ということである。「不可能」と断言する者もいるし、そもそも治療の対象とは考えていない者すらいる。その場合、もっぱら刑事司法的な対処、すなわち拘禁などの刑罰に頼ることになる。
・アラバマ大学のサレキン(Randall Salekin)は、サイコパス治療に関する論文のメタアナリシスを行った。その結果、サイコパス治療全体の
平均成功率は、62%で有意な治療効果が見られていた。
といった具合に、
本人に治療意思があれば軽快できるし、特に、
認知行動療法と薬物治療が効果的だといいます。他人への愛を欠いた“自己中”発想が、サイコパスの病因なので、
「自分がしてもらいたいように、他人にもしてあげる」という黄金律を腑に落とせれば治るのです。
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