克己心『アドベンチャーレースに生きる!』

2026/10/04

「体力」と「精神力」は連動するので、当院では治療の一環として、運動療法を勧めています。運動量の目安は、一日8,000~10,000歩のウォーキングになります。できたら、週に60分ぐらいは汗をかく運動を取り入れたいものです。

そこで参考になるのが、田中正人、田中陽希『アドベンチャーレースに生きる!』(山と溪谷社)です。

本書では、著者の一人、田中陽希氏の競技中の心理的描写が、とても参考になります。陽希氏は、日本人で初めて、日本百名山ひと筆書き、日本二百名山ひと筆書き、日本三百名山ひと筆書きをそれぞれ達成したプロスポーツ選手です。

たとえば、

・「弱さ」というのは人によってさまざまだと思うが、僕の場合は、自分が目の前の課題を背負いきれなくなると、他のメンバーに責任を押しつけてしまったり、自分のプライドが傷つきそうになると強がってしまったりすることだった。

・改善するために必要なのは、素直な気持ちと変化を恐れない心、そして他人からの言葉にしっかり耳を傾けることだ。

・あまりに周囲を意識しすぎた結果、無理をして体調を崩してしまい、人の視線や期待に惑わされて自分を見失っていることに気づいた。それからは自分の心に素直になり、自分らしい旅をしようと気持ちを少しリセットすることができた。

などなど、単に“体力自慢”に終わらず、自分の内面を直視する姿勢に感銘します。
 
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