人生、欲が身を滅ぼすもとになります。悩みの大半は、元をただせば「過ぎた欲」が原因です。
そこで今回ご紹介するのが、鈴木信行『宝くじで1億円当たった人の末路』(日経BP社)です。
本書では、人生のさまざまな場面で、選択を誤って破滅した事例がたくさん紹介されています。
たとえば、「宝くじで1億円当たった人の末路」です。
・人間の浪費というものは一回始まるとなかなか止まらないものなんですね。・・・(中略)・・・1億円は使い始めると想像以上の速さで減っていってしまう。
・そんなふうに大金が入った勢いで仕事を辞めてしまったりすれば、事態は一段と深刻になります。・・・(中略)・・・労働が私たちに提供してくれているものはお金だけじゃないんです。啓蒙主義を代表するフランスの哲学者、ヴォルテールは、かつて「労働は我々を3つの大きな悪から逃れしめる」と言いました。退屈、悪徳、欲求です。
・宝くじで得た資金で事業を始めるなんて最もハイリスクな選択です。飲食店に行っても3億円分は一生かけても食べきれない。でも、誤った経営によって3億円を失うのは容易にあり得ることです。
などなど、「転ばぬ先の杖」となる人生の知恵が紹介されています。人生、やはり「堅実に努力して得た幸福」が確かなものです。
溝の口精神科・心療内科医が教える:うつ病予防のためのヒント