社会で業績を上げ、出世していくには、知能指数(IQ)だけでなく、自分の心を統御し、他人を感化する「人格力」が必要になります。
そこで今回ご紹介するのが、安岡正篤『禅と陽明学』(プレジデント社)です。
本書では、仏教の禅と儒教の陽明学を紹介しながら、人格力の磨き方について分かりやすく述べています。
たとえば、
・一番立派な人格というものはどういう人格だろうか。これから考えたらすぐわかる。「その徳、天の如し」と。一番立派な人格は、「その徳、天の如し」と東洋の書物にはみな書いてある。「その徳、天の如し」ということは公平無私である。「私」が無い。「私」なんていうのは人間が小さな器になる。
・例えば呂新吾の『呻吟語』の中でも、非常に要を得て説いております。それはどこまでも深く、しっとりと落ち着いておる、これを深沈という。そうして限りなき内容を持っている、これを厚重という。・・・(中略)・・・深沈厚重。どこまでも測るべからざる限りなき内容を持っておって、しかも私が無い。つまり公平である。・・・(中略)・・・これが第一等の人格です。
などなど、私たちが、目指すべき人格の指針が述べられています。
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