病苦(2次性うつ) 「がんの幸せな受け入れ方」

2011/06/09

がん告知のショックでうつ病になられる方がいらっしゃいます。身体疾患による「2次性うつ」です。

この病苦(びょうく)は、仏教でも四苦(生・老・病・死)のひとつとして取り上げられていて、人生の大きなストレスです。

特に、がんは死苦(しく)とも直結するのでさらにストレスは大きくなります。

参考になる良書が、朝日俊彦「がんの幸せな受け入れ方」幸福の科学出版 です。

本書では、末期医療(ターミナルケア)スペシャリストの医師でもある著者自身が、胃がんの告知を受け、がんとどう向き合ったか率直に述べられています。

死への恐怖をクリアするには、何といっても、あの世があることを信じているかどうかにかかってくると思います。、、、、、(中略)、、、、、死と向き合うには、こうした、あの世の真実を前提にした、「霊的人生観」が不可欠なのです。

病は自分自身が作っているものですから、原因を考えることは、思わぬ「心の傾向性」に気づく機会になります。総合的に考えて思い当たることは、心の弦を張り詰めがちで、いわゆる完璧主義的な傾向ではなかったかということでした。

以上、著者の言葉です。

これまでの先行研究でも、「ストレスががんを発症させる」ことが証明されています<こちら >。著者が言うように、病気は人生を振り返る好機と考えられます。

また、著者が指摘する「スピリチュアルな視点」は、ポジティブ心理学でも大切だと考えられています。


溝の口精神科・心療内科医が教える:うつ病予防のためのヒント


アーカイブ

PAGE TOP