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学習障害(読字障害・ディスクレシア) 「僕は、字が読めない。」

2011/07/07

うつ病で来院される患者さんの中で、学習障害(LD)が潜んでいることがあります。とくに、読字障害(ディスクレシア)では、学業や仕事に支障が出るためストレスが大きくなります。


症状としては、「読み」と「書く」に困難があり、


・読字:
  読むのが苦手で不正確で遅い
  文字の形と言葉の音を対応することが困難
  1文字1音節のひらがなは読めても漢字の読みは苦手
  「読み飛ばし」「音の混同」「逆さ読み」「時の置き換え」「勝手読み」
  「似た文字の混同」などの間違いが多い
  読みが不規則な英語の学習には困難が多い
  (読字の困難さは視覚機能に問題(二重に見える、にじんで見えるなど)がある場合がある)
  

・書字:
  左右を間違えることが多いので、書き順がうまくいかない人がいる
  黒板や教科書の書き写しが苦手
  鏡文字を書く
  特殊音節など音と文字の対応が一対一でないものに誤りが多い
  視覚と運動の感覚のずれが目と手の協応の悪さにつながっている
  斜めの線、動きに認識できない



などがあります。


参考になる書籍に、小菅宏「僕は、字が読めない。」集英社 があります。


本書の「まえがき」では、


米国では「障害者」という言葉に対して、「チャレンジド」という単語が使われるようになっているという。「障害のある人生に挑む使命を付与された者」、といった意味の新語だ。


と述べられていて参考になります。


ちなみに、ディスレクシアの有名人は、エジソン、アインシュタイン、トムクルーズ、黒柳徹子などがあげられます。トムクルーズは、映画の台本が読めないため、マネージャーに音読してもらい、台詞を全部暗記してからクランクインするそうです。


彼らのように、ディスクレシアがあっても、世界で活躍している方々はたくさんいます。自分を信じて、”強み”を伸ばしていきましょう!

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