自然治癒力 『癒す心、治る力』

2019/02/01

現代医学では、病気と戦って、抑えつけるような「抗」医学の治療理論がメインになっています。その考えは、対処療法的なので、根本原因が残っているので、別の病気になって現れてきます。ストレスは万病の元」と言われるように、特に、心に問題があると病気がなくなることがありません。

 

そこで、今回ご紹介するのが、アンドルー・ワイル『癒す心、治る力』(角川書店)です。

 

本書は、心身相関を分かりやすく解説した啓蒙書として、世界的ベストセラーになった古典的名著です。初版が1995年なので、約24年前の発刊ですが、今持って学ぶことが多々あります。私も、何度も再読しています。

 

たとえば、

 

・何年もかけて、治癒を経験した多くの男女に面接してきたわたしは、「こいつと戦う」という態度が、望ましい結果を得るための最良の道ではないと考えるようになった。・・・(中略)・・・病気と戦うよりむしろ病気を受けいれるという姿勢であった。病気の受容は、自己の受容という、より大きな受容の一部であることが多い。自己の受容は重要なこころの転換のあらわれであり、パーソナリティの変容がはじまり、それによって病気の治癒がはじまる転換のあらわれなのである。

 

・患者が医師に訴える多くの症状の主要原因もしくは増悪因子はストレスであると、わたしは確信している。患者が頻回の頭痛を訴えてやってきたが、外診でも血液検査でも異常は見つからなかったとしよう。そんなとき、その頭痛がストレス関連のものかどうかを知るための簡単な方法がある。「休暇に出かけるとき、頭痛はどうなりますか」と聞けばいいのだ。休暇のときに消えている症状なら、仕事に追われるような、ストレスフルな状況から起きやすい症状であることがわかる。

 

などなど、「病気は私たちの人生を改善してくれるヒントだ」と分かってきます。

 

癒す心、治る力―自発的治癒とはなにか (角川文庫ソフィア) 癒す心、治る力―自発的治癒とはなにか (角川文庫ソフィア)
864円
Amazon

 


アーカイブ

PAGE TOP