オープンマインド 「偶然をチャンスに変える生き方」

2012/09/13

「プランド・ハプスタンス・セオリー」(Planed Happenstance Theory)という言葉をご存じでしょうか?

最新のキャリア心理学のキーワードであり、日本とに直訳すると「計画された偶然性理論」とでもなるでしょうか。計画 vs. 偶然とういのは相反する語義で、果たして両立するのかと疑問に思ってしまいます。

スタンフォード大学の心理学教授、クランボルツが提唱した考え方で、彼らの研究調査により、「人生の節目を分析してみると、そこで起きた出来事の約八割には、何らかの偶然的要素が大きく関与している」ことが分かったそうです。

このセオリーをわかりやすく紹介した良書が、諸富祥彦「偶然をチャンスに変える生き方」(ダイヤモンド社)です。

本書では、偶然を味方に出来ない考え方として、「目標にこだわりすぎて、他の可能性があってもそこから一切目を背けてしまう」ことをあげています。

こういう生き方は、心理学の別の言葉で表現すると「完璧主義」となります。目標を追うのは結構ですが、完璧にこなそうとしすぎて、心の余裕がなくなり、目標に至るプロセスで転がっている他のチャンスが目に入らなくなるわけです。

では、どのように考えるべきか?

本書では、以下、2つのポイントをあげています。

1つ目が、「あらかじめ自分の人生を決めつけずに、人生のさまざまな可能性に心を開いた(オープン・マインドな)柔軟な姿勢を保つ」こと。

2つ目が、「決断すべき時には、リスクをおかして、ズバッと決断できる」こと。

「オープンマインドな柔軟性」と「勇気ある決断力」は、ポジティブ心理学でも大変重視する要素です。キャリア分野だけでなく、人生のどの場面でも役立つ考え方です。


偶然をチャンスに変える生き方―最新キャリア心理学に学ぶ「幸運」を引き寄せる知恵/ダイヤモンド社

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