自主性を育てる 「子どもの『遊び』は魔法の授業」

2013/08/07

今年2013年は、伊勢神宮の式年遷宮(しきねんせんぐう)の年に当たっており、報道では今年の伊勢神宮参拝者数は、1000万人を超えると予想されています。なんと、10人に1人の日本人が参拝する計算です!患者さんのお話を聴いているとすでに参拝された方がいらっしゃりましたが、私も昨日、参拝してまいりました。禊ぎ(みそぎ)を果たしてきました。

皆さまご存じのように、伊勢神宮のご神体は天照大神(あまてらすおおみかみ)様であり、女性神です。女性を主宰神にすることで、日本の「調和しながら繁栄する」国柄を象徴してきたのでしょう。

それに少し関連して今回のトピックは、子育てに関するものです。子供を初めて持った母親が、教育ママになりすぎて、親子関係がギクシャクする悩みが数多く寄せられます。

そこで参考になるのがキャシー・ハーシュ=パセック「子どもの『遊び』は魔法の授業」(アスペクト)です。

本書では、「遊び」を無視して、幼少時から過剰に教育に走る事の弊害についてさまざまな先行研究を引用しながら、警告しています。

たとえば、

・「勉強重視」の幼稚園と遊びや発見を重視する従来の幼稚園の子どもを比較研究し、勉強重視の幼稚園の子供たちが長期的にはもちろん、短期的にも成績優秀になるとは限らないことを発見した。小学校一年生に上がる頃までには、学習させられた子どもとそうでない子どもとの知的能力の差は区別できなかったという。

・そして新しい子育ての四つの基本原理として(1)最良の学習とは手の届く範囲でなされる学習である、(2)結果よりプロセスを重視することが学習意欲を生む、(3)IQだけでなく、EQも大切、(4)遊びは最高の先生である。

など、子育ての重要なヒントが満載です。

幼少期から、成果重視で失敗を許さない「完璧主義」を子どもに押しつけると、大人になっても、「人生が楽しめない、遊びがない人間」に育つので要注意です。


子どもの「遊び」は魔法の授業/アスペクト

アーカイブ

PAGE TOP