日本では、「出る杭は打たれる」ムラ社会カルチャーですが、個性を発揮して「出すぎた杭は打たれない」ようにして生きていく手もあります。
この考えは、個性を発揮することをすすめるポジティブ心理学の考えと軌を一にします。
そこでお勧めの良書が、生田幸士「世界初をつくり続ける東大教授の『自分の壁』を越える授業」(ダイヤモンド社)です。
著者は、「医療ロボット」の分野の先駆者で、現在も、東大教授としてこの分野の世界のトップを走っています。その著者が説く個性を発揮する(著者は「バカになること」と呼ぶ)方法とは、
たとえば、
・バカを貫くことは、世間の常識を疑い、常識と戦うことです。そして世間の常識を徹底的に疑い、そこから「新しい常識のあり方」まで考えられる人のことを、人は天才と呼ぶのです。
・なにごとも「自分ありき」で考えるのではなく「他者ありき」で考えると、結局、自分にとっても実り多い結果になるのです。
・どうすれば人と違う生き方が出来るのか?わたしは大きく3つの要素があげられると思います。①高い志を持っている。②行動力がある。③人生の全てを投入できる。
などなどです。
刮目すべきは、個性を発揮することがエゴイストになると言うことではなく、人の役に立つことだと指摘していることです。「個性の発揮=人の役に立つ」の方程式は、“幸福への鍵”になるでしょう。
世界初をつくり続ける東大教授の 「自分の壁」を越える授業/ダイヤモンド社
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