境界性パーソナリティ障害 「母という病」

2014/02/19

寂しくて、心にぽっかりと穴ができたように感じる。他人からの愛を求めて、相手に依存してしまう「境界性パーソナリティ障害(ボーダーライン・パーソナリティ障害)」の相談が後を絶ちません。

悩みの根っこをたぐっていくと、「母親との親子関係」が根っこにあることが多いようです。

そこでおすすめの書籍が、岡田尊司「母という病」(ポプラ社)です。

本書では、母親との愛着障害が原因で感情不安定になっている病態を「母という病」と名づけて、解説しています。

たとえば、

・親から愛されなかった、認められなかったという傷ついた思いは、いつしか自己否定として刻み込まれ、その人を脅かし続ける。

・傷つきやすいということは、一方では落ち込みの原因となるが、もう一方では、怒りにとらわれやすいということだ。実際、母という病を抱えた人は、怒りにとらわれやすいだけでなく、怒りをうまく使いこなすことができない。

・母親との安定した関係が、後ろ盾となって、子供は外の世界を探索することができるのだ。つまり、母親との愛着には、「安全基地」としての働きがある。

・自分が愛されないことをただ嘆いたり憤るよりも、見捨てられた存在を自分が愛することの方が、どんなにか役に立つ。

などなど、大変参考になるヒントが満載です。

とくに、「自分を自分自身で愛する、好きになる」という観点は、ポジティブ心理学そのものです。


母という病 (一般書)/ポプラ社

アーカイブ

PAGE TOP