家族の理解 「ぼくは数式で宇宙の美しさを伝えたい」

2014/03/19

自閉症、アスペルガー症候群、ADHAなど、発達障害の相談が数多く寄せられます。特に重要なのが、「家族の理解」です。

そこでおすすめの良書が、クリスティン・バーネット「ぼくは数式で宇宙の美しさを伝えたい」(角川書店)です。

本書では、日常会話さえ困難な自閉症の息子・ジェイクをいかに理解して、数学と物理学の才能を開花させたかが、リアルに述べられています。読んでいると、両親のジェイクを信じる力に、涙を禁じ得ません。

たとえば、

・その後の数年間の日々、私はひとつのドアが閉じられれば、別のドアが開かれることを、何度も経験することになりました。・・・(中略)・・・重い自閉症であるばかりに、学校は彼(ジェイクのこと)にレッテル貼り、できることとできないことをさっさと決めてしまった。だから明日からはママがあなたの理解者になり、あなたを守る。ママがあなたの声になってあげる。

実体験を踏まえた“生の声”であり、説得力があります。

発達障害の家族でなくても、現在、逆境にぶち当たって、自信がなくなった人にもぜひ読んでいただきたい書籍です。自分の長所に焦点を当てて、それを伸ばしていく人生でありたいものです。


ぼくは数式で宇宙の美しさを伝えたい/KADOKAWA/角川書店

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