戦争に善悪はある! 『平和ボケした日本人のための戦争論』

2014/06/18

「戦争には善悪はない」と主張する絶対平和主義者の方がいらっしゃいますが、戦争には善悪があります。たとえば、中国や北朝鮮では、言論の自由はなく、反政府的な発言をすると収容所に連行されます。そういった力で国民や他国に言うことを聞かせようとする国には、「正義」の観点から、戦わなくてはならないのです。

今回ご紹介するのが、長谷川慶太郎『平和ボケした日本人のための戦争論』(ビジネス社)です。

ソ連崩壊を的中させた数少ない有識者の著者が、その慧眼で以て、戦争の意義について明快に述べています。

たとえば、

・だが「昭和憲法」が平和憲法であるには、周辺諸国の国民が日本国民に対して、日本国の善意と良識を信頼して、日本国家に対して無謀な侵略戦争を試みないという前提条件が存在する。

いくら日本が平和国を自称したとしても、それは単なる自称であって、周辺諸国に理解のうえに、その原則が認識されない限りは何の効力も持たない。単なる「空論」に終わる。

・戦争とは、国家対国家の関係を外交交渉では解決できない場合、あるいは打開できないと判断される場合にとるべき武力を行使しての力関係の修正、改定であり、また、それを国際秩序のなかに組み入れて定着させるための手段としてクローズアップしてくる事態である。

などなど、参考になるヒントが満載です。

昨今の北朝鮮の核ミサイル開発や、中国の尖閣諸島問題、南沙諸島への侵略などをみれば、日本国家に対して無謀な侵略戦争を試みないという前提条件が幻想であることが、さすがに分かりますが、相手に悪をおかさせないためにも、我が国は、彼らを抑止する武力を持つべきでしょう。

正義には武力が必要なのです!

平和ボケした日本人のための戦争論/ビジネス社

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