集中の原理 『ワン・シング』

2014/08/20

オーバーワーク、仕事と家事との両立など、日々やることを抱えすぎて、「燃え尽き症候群」で来院される患者さんが後を絶ちません。

燃え尽き症候群を乗り越えるには、「集中の原理」です。あれもこれも手を出さずに、大事な部分に特化して、一つ一つこなしていくことで、大きな仕事でも無理なくこなしていくことができます。

今回ご紹介するのが、ゲアリー・ケラー『ワン・シング』(SBクリエイティブ)です。

一代で全米最大の不動産会社を創業した著者が、集中の原理について余すことなくポイントを述べています。たとえば、

・意思の力が満タンの状態と枯渇した状態があるのだ。ほとんどの人は、意思の力が枯渇した状態で最も重要な課題をこなそうとする。それでは課題の解決がきわめて困難になることが分かっていないのだ。では、意思の力をどのように働かせたいいのか?意思の力が最もみなぎっているときに、最も重要なことを最優先してやるのだ。

・ディケンズは、人生は一つ一つの選択が結合して連なっているものであり、そこでは目的によって優先事項が決まり、優先事項によって生産性が決まることを明らかにしている。

・一回の「イエス」は1000回の「ノー」によって守られるといった人がいる。それを聞いたとき、私はまだ若く、何のことか全く分からなかったが、今ではむしろ、これは控えめな表現だと思う。生産性を持ちつづけるには、私たちをつまずかせる誰か、あるいは何かにノーと言うことだ。

などなど、参考になるヒントが満載です。

うつになる人は、「ノー」といえない優しい方が多いようですが、長く成果をあげ続けるためには、自分のエネルギーを集中させるよう意識することです。


ワン・シング 一点集中がもたらす驚きの効果/SBクリエイティブ

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