与える愛 『GIVE & TAKE』

2014/08/27

HSC集団療法では、第2回セッションで「奪う愛から与える愛へ」というテーマを学んでいきます。先人たちの生き方をビデオで取り上げながら、人に与える奉仕の生き方が幸福感を高めていくことを習得します。

今回は、このテーマに関連した書籍をご紹介します。アダム・グラント『GIVE & TAKE』(三笠書房)です。

著者は、アメリカ名門大学(アイビー・リーグ)のペンシルベニア大学の史上最年少終身教授となり、組織心理学を専攻しています。本書では、さまざまな先行研究を取り上げながら、与える愛が私たちの幸福感を高めることを証明しています。

たとえば、

・非常に才能のある人は他人に嫉妬されやすく、嫌われたり、うらまれたり、仲間はずれにされたり、陰で中傷されたりすることを発見した。ただし、これがギバー(つまり、与える人)であれば、もはや攻撃されることはない。それよりむしろ、ギバーはグループに貢献するので感謝される。

・ギバーが燃え尽きるのは、与えすぎたことよりも、与えたことでもたらされた影響を、前向きに認めてもらえていないことが原因なのである。ギバーは、与えることに時間とエネルギーを注ぎ込みすぎるせいで燃え尽きるのではない。困っている人をうまく助けてやれない時に、燃え尽きるのである。

百時間というのは「与える」うえでのマジックナンバーのようだ。・・・(中略)・・・年間百時間は、割ると、週わずか二時間だ。調査では、週二時間のボランティア活動を始めれば、一年後には幸福度、満足度、自尊心が高まっていることが分かっている。

などなど、与えることの意義を科学的に説明しています。


GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 (単行本)/三笠書房

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