臨界点 『ティッピング・ポイント』

2014/11/26

診療していると患者さん方から、「治るのにどれくらいかかりますか?」とよく聞かれます。

臨床経験からすると、徐々に直線的に症状がなくなっていくというより、ある段階に達すると急に症状が好転する臨界点があるようです。

英語では、「ターニング・ポイント」とか、「ティッピング・ポイント」などと訳され、参考になる書籍が、マルコム・グラッドウェル『ティッピング・ポイント』(飛鳥新社)です。

本書では、ニューヨークの犯罪が激減した社会現象、ボルティモアの梅毒感染者が急激に増大した感染現象、TV番組『セサミ・ストリート』が大ヒットした理由などを取り上げながら、臨界点に達するための共通法則を3点抽出しています。

原則1:「少数者の法則」・・・大事な2割に絞って、努力を集中させること。

原則2:「粘りの法則」・・・その努力を持続させること。

原則3:「背景の力」・・・努力を持続させていくと、取り巻く環境が変わってきて、激変を後押しする力となること。

以上の3点を踏まえると、臨界点に達するのを信じて、優先順位が高いもの絞って、努力を続けていくことが人生の成功のポイントになるでしょう。


ティッピング・ポイント―いかにして「小さな変化」が「大きな変化」を生み出すか/飛鳥新社

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