新年あけましておめでとうございます。本年も、本ブログのご愛読のほどよろしくお願いいたします。
当院では、アスペルガー、ADHDなどの発達障害のご相談が多く寄せられます。また、子供だけではなく、「大人の発達障害」も増えています。現代医学では、発達障害は、精神疾患ではなく、突出した個性と考えられています。
今回ご紹介するのが、岩野響『15歳のコーヒー屋さん』(KADOKAWA)です。
著者は、小学校3年生で、アスペルガー症候群と診断され、学校での集団生活になじめず、中学校を卒業後に、コーヒー屋を起業したという経歴を持っています。
本書では、その経緯について、述べられています。
たとえば、
・本来、焙煎の仕事はそんなに長時間できる仕事ではないそうです。細かい火加減の調整など、焙煎の作業は集中力が必要だからです。
そのため、焙煎かの知り合いからも、1日にできて3~4時間が限度だと聞いていました。でも、ぼくは9時間、10時間やっても平気なのです。
なぜか、コーヒー豆の焙煎に関しては、わき上がってくるような集中力がある感じです。
ぼくは、幼いときから、好きなことには時間を忘れて夢中になる傾向があって、その特性がうまく焙煎の仕事に合っているようです。
などと、自分の長所を生かして、有意義な人生を歩んでいます。
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