診療しているとよく「幸福感の高め方」について聞かれます。少なくとも、本人が「幸せだ!」と思えることが重要ですが、ポジティブ心理学のこれまでの先行研究で、万人に共通する幸福感の高め方がいくつかわかっています。
今回ご紹介するのが、エリザベス・ダンら『「幸せ」について知っておきたい5つのこと』(中経出版)です。
本書で紹介されている幸福感の高め方について、
・幸せな人の方がボランティアに積極的な傾向があります。ボランティアは人を幸せにしやすいのです。
・モノを買うよりも「経験」を買った方が幸福を感じる。
・精神的豊かさ、すなわち、感謝や親切、人とのつながり、夢を追うことの方が幸せに寄与するということがわかっています。
・強制されていると感じずに他者のためにお金を使ったときこそ、最も大きな幸福感が得られる、という結果が出ています。
などなど、参考になるヒントが満載です。
人は得てして、幸福になるために自分のことしか考えなくなりますが、実は逆で、幸福になるためには、人の役に立つことが重要なのです。
「幸せ」について知っておきたい5つのこと NHK「幸福学」白熱教室/KADOKAWA/中経出版

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