利他のこころ 『アドラー心理学シンプルな幸福論』

2015/03/25

今、アドラー心理学が流行っていますが、アドラーは、人間のポジティブな側面にも目を向けようとした心理学者であり、ある意味、ポジティブ心理学の源流にある一人といえます。

そこで、今回は、岸見一郎『アドラー心理学シンプルな幸福論』(ベスト新書)をご紹介します。

本書では、アドラー心理学を分かりやすく解説しながら、幸福へのヒントを提示しています。

たとえば、

・人生が複雑なのではなく、私が人生を複雑に、そのため、幸福に生きることを困難にしている。人生についての「意味づけ」(ライフスタイル)を変えれば、世界は信じがたいほどシンプルになる。・・・(中略)・・・意味づけというのは人生や世界、あるいは自分をどう見るかということです。人は同じ経験をしても、その経験にまったく同じ意味づけをすることはありません。

・アドラーの治療方針は、非常にシンプルです。彼が今や持っている自分への関心(self interest)を他者への関心(interest in ohters)へと変えることです。アドラー心理学の鍵概念である「共同体感覚」は、その英訳(social interest)が示しているように、他者への関心そのものなのです。

などなど、人生のヒントが満載です。

「愛は幸福の卵」といわれますが、他者への関心を持って、他者のお役に立つことが「愛」であり、それが私たちの幸福の源泉になるのでしょう。


アドラー心理学 シンプルな幸福論 (ベスト新書)/ベストセラーズ

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