信じる本能 『識られざる神』

2018/10/12

ポジティブ心理学の調査では、人間には聖なるものを求める本能」があることが分かっています。心理療法でも、『夜と霧』の著書で有名なヴィクトール・フランクルの実存分析が有名です。

 

実存分析では、患者の潜在意識に潜む信じる心に気づかせることによって治療していきます。ヴィクトール・フランクル『識られざる神』(みすず書房)で詳しく述べられています。

 

たとえば、

 

・(80ページ)実存分析は、次の第三の発展段階において、人間の有する無意識の精神性の内部に無意識の宗教性のごときものを発見した。・・・(中略)・・・自らを露わにするところの人間の無意識的な信仰とは、神がわれわれによって無意識のうちに常にすでに志向されているということ、あるいはわれわれが神に対して無意識にではあれ志向的な関係をつねにすでに有しているということを意味しているのであろう。そしてこのような神をこそ、われわれは意識されざる神(無意識の神)となづけるのである。

 

のように、唯物論者や無神論者がいくら否定しようとも、人間の潜在意識には、信仰心や宗教性が秘められているのです。


 

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