日本を守れ 『こんなに弱い中国人民解放軍』

2015/07/15

お隣の中国は、公害問題、貧困の格差などさまざまな社会問題があるにもかかわらず、予算の多くを軍事費に費やしています。現在、日本でも、集団安保法案が国会で審議されていますが、元をただせば、中国の覇権主義が問題になっているわけです。

ただ、過剰な中国軍への恐怖心もいけません。正確な情報をもとに判断していくべきです。

そこで、今回おすすめなのが、兵藤二十八『こんなに弱い中国人民解放軍』(講談社+α新書)です。

本書では、中国軍事専門家の著者が、冷静に、日中の軍事力の比較をしています。

たとえば、

・まともなAWACS(早期警戒管制機)の支援を受けられないにもかかわらず、中共軍(中国共産党の軍隊のこと)の戦闘機や爆撃機が、無謀にも日本に空襲を仕掛けてきた場合には、航空自衛隊の戦闘機は、ほぼ一方的に敵機を空対空ミサイルで撃墜して引き揚げることも可能である。空自の各パイロットは、敵機を目すする必要すらないだろう。

・沖縄の米空軍と航空自衛隊の主力戦闘機はF15系列である。これも初期型と後期型とでは中身に相当の違いがあるけれども、一ついえることは、2014年末時点で、世界にあるF15の各シリーズは、実践で敵機を104機、撃墜している。その逆に、敵機によって撃墜されたF15は、一機もいないのだ。

・中共軍が弱いことは、どこであれ先進国軍隊との間で「実践」が始まれば、即日に証明されてしまうだろう。

などなど、正確な軍事情報が満載です。

話し合いもなく、南沙諸島を侵略している中国軍を見れば、適当な抑止力を日本が持つべきことは明らかです。ただ、過剰な中国軍への恐怖心を抱くことはありません。相手に暴走させて、悪を冒させないためにも、集団的自衛権などの適切な抑止力は持っておくべきでしょう。


こんなに弱い中国人民解放軍 (講談社+α新書)/講談社

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