心と医学 『時間医学とこころの時計』

2016/05/25

心と体の関係を科学する「心身医学」の研究が進んでいます。

今回ご紹介する啓蒙書は、大塚邦明『時間医学とこころの時計』(清流出版)です。

東京女子医科大学名誉教授の著者は、霊性の観点から、唯物的な現代医学に警鐘を鳴らしています。

たとえば、

・脳死と診断された人の40%もの高頻度で、脳細胞はまだ生きているという研究発表があります。脳死後、四日くらいたっても、人の脳細胞はまだ生きているという報告もあります。このように脳死判定基準だけでは、脳のすべての細胞の死を評価できないのです。・・・(中略)・・・脳死と判定されていたのに、脳の働きが復活したという小児の例さえも報告されています。脳死判定基準だけで人の死を決めることは、かなり難しいとも言えそうです。死者が蘇るという、あってはならない事態が、少なからず報告されているからです。

・いくつもの医学雑誌で、「死後も意識は継続する」という観察が相次いで報告され、数多くの論文に死後の世界が議論されています。その中でも注目される議論は、臨死体験の多くは、心臓が止まった時に起こることが多いという報告です。・・・(中略)・・・医学的には、脳死の後も、心臓は動き続けます。心臓の動きが止まった時に臨死体験を経験するということは、脳死を人の死と定義している、現在の心臓移植のあり方が妥当であるか否か、もう一度考え直すことの必要性を投げかけています。

などなど、医療には、霊的視点が欠かせないことが分かります。


時間医学とこころの時計 心身ともに老化を遅らせ、健康に導く/清流出版

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