私たちは、五体満足でいられることが“当たり前”のように感じてしまいますが、実際はありがたいことです。身体障害者の方の自伝や伝記を読むと、自然に感謝の心が湧いてきます。
今回ご紹介するのが、中村久子『こころの手足』(春秋社)です。
著者は、2歳の時に突発性脱疽という病にかかり、両手・両足の切断というハンディを背負いながら、父親の死や継父からの虐待を乗り越えていきます。自分の障害を言い訳にすることなく、生涯を通じて国による障害者の制度による保障を受けることはありませんでした。
そして50歳頃から、執筆・講演活動や慰問活動を始め、全国の人々に大きな生きる光を与えました。
本書を読んでいると、本当に感動し、感謝の心が湧いてきます。
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