経営者の姿勢 『『貞観政要』に学ぶ上に立つものの心得』 

2016/08/05

デフレが続いている日本経済、まだまだ厳しい会社経営が求められます。なにごとも「転ばぬ先の杖」で、知っていれば失敗しないことも多々あります。

そこで、今回おすすめなのが、渡部昇一・永沢永一『『貞観政要』に学ぶ上に立つものの心得』(致知出版)です。

『貞観政要』は、中国の賢人皇帝、唐の太宗が部下達とかわした対話をまとめた本で、儒学のエッセンスを実践的に教えています。本書を読んだリーダーと、そうでないリーダーでは、組織マネジメントに雲泥の差が出てきます。

本書では、その貞観政要について、分かりやすくガイダンスしています。

たとえば、

・むしろ飢饉すらも自分の責任だと受け取る強い責任感が伝わってきますね。今は「天気が悪いのは政治家のせいだ」というような発想はありませんけれど、唐の太宗はそのぐらいの覚悟で皇帝をしていたということでしょう。これは立派な姿勢です。

・「昔からの王様を見ていると、国が危ないようなときは賢い家来を使い、その忠言を聞くけれども、安楽になると必ず心が緩んで怠るようになります。諫めようとする者も、王様に逆らうのを恐れて諫めなくなります」と忠告するんです。

・だから信長の悲劇は『貞観政要』を読まなかったこと。秀吉も読まなかった。家康に至ってようやく読んだわけです。その結果は歴史が証明していますね。ええ。結果として『貞観政要』を読んで学んだ北条、足利、徳川というのは永続している。守成の難きことを学んだんですな。

などなど、リーダー必聴の英知が煌めいています。


上に立つ者の心得―『貞観政要』に学ぶ/致知出版社

アーカイブ

PAGE TOP