昨年の中国共産党政府の行きすぎた「ゼロコロナ政策」により、たくさんの
中国国民が不幸に陥っていることは、各種報道により衆知の事実になりました。
一刻も早く、
自由な普通選挙によって選ばれた
民主的政府が、中国に打ち立てられることを願っています。ただ、現在の中国の国状は、まさに地上に出現した地獄と言っても過言ではありません。現在の中国政府が、国民の自由を無視した、
唯物論共産主義を国是としているからです。
現代中国の悲惨な社会状況を分かりやすく紹介しているのが、
楊逸(ヤンイー)『中国仰天事件簿』(WAC)です。
日本語を母国語としない作家として初めて芥川賞を受賞した著者ですが、
欲望に狂った中国社会が綴られています。
たとえば、
・「中国では
法律違反しなければ問題解決できない」という共通点があります。改革開放を打ち出した鄧小平時代から、ずっと「法治」を叫んできたにもかかわらず、中国は
「人治」国家から抜け出せていない。党の中央幹部にせよ地方幹部にせよ、何か思いつきで一言を発すれば、人民は骨身を削る思いを強いられてしまう。
・事業に成功すればすぐ
愛人を囲い込み、
私生児を産ませる、というのはここ30年、中国の「成功者」の印、ないしはステータスになり、共産党員なら辺鄙な農村の村長から国家主席、ビジネスマンなら屋台の串焼きオヤジからアリババのCEOまでー官位や財産の額にかかわらず、とにかく若い「愛人」を持って
周りとの「差」をつけようとするのです。
・共産党は、1949年に建国してから90年代にかけておよそ40年の間、強権を以て
愛という本来人間的な感情を、人々の心から根こそぎ抜き取り、
抹殺したのです。・・・(中略)・・・愛するものも愛されるものもじわじわ味わわせる「感情」よりは、人々に見せつけて、嫉妬させる
派手なパフォーマンスが重要。そういう物質化された「愛」が原因で、悲劇を引き起こした事件が現代の中国にはとりわけ多いようです。
などなど、現代社会に出現した
地上地獄の様相が分かります。
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