読後感想③ 幸田露伴「努力論」岩波文庫

2010/06/20

当院では、皆さまの幸福増進のお手伝いをしています。

幸田露伴の「努力論」は、 幸福の考え方で活目に価する良書です。私の愛読書の一冊です。本書の「惜福、分福、植福」をご紹介いたします。

惜福(せきふく)とは、自分が幸福であってもそれに浮かれすぎず、惜しんで、ありがたいと感謝することです。宝くじに当たった幸運な人が、散財して、最後には破産してしまうことがあるそうですが、福を惜しまなかった残念なケースです。

分福(ぶんぷく)とは、自分の幸福を独り占めせず、他の人にも幸福を分けてあげるという意味です。小説クリスマスキャロルの主人公スクルージは反例で、幸福を独り占めにしたため、みんなから恨まれさびしい人生を送ることになりました。

最後の植福(しょくふく)が3つの中で最も大切とされています。幸福が将来自己増殖し、発展していくように創意工夫することです。後世リターンが返ってくる植林と同じ考えです。

人生では、自分も他人も幸福になる道を目指したいものです。

 
 

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