最近はやっているアドラー心理学では、「ストレスのほとんどは人間関係から発生する」と言っています。それも、現代社会では、職場で発生する対人ストレスが多いと考えられます。
そこで今回ご紹介するのが、横山信治『職場の理不尽に怒らずおだやかに働く技術』(秀和システム)です。
本書では、元落語家の著者は、自身の体験を踏まえ、分かりやすく職場の対人ストレスの処理法を解説しています。
たとえば、
・落語家の弟子は、師匠から理不尽な要求をされても、夢や目標の達成のために、ひたすら辛抱します。目標を達成するために、我慢はしすぎない方がいいですが、辛抱は必要です。「我慢」と「辛抱」の違いが分かりますか。我慢の先は、不満です。辛抱の先には、希望があります。
・「なぜ自分だけが・・・・」という気持ちを捨ててください。他人に比べ自分が不利だと考えだすと、怒りのスパイラルに入り込んで抜け出すことができなくなるからです。世の中で怒ることは無駄がなく、自分にとって必要だから起こっていると考えてみて下さい。
などなど、環境が同じでも、自分の見方を変えることで、逆境を打開できることを説いています。アドラー心理学で言えば、「ライフスタイルの変更」ということです。