古典から学ぶ 「菜根譚(さいこんたん)」

2010/11/05

当院が理論基盤とするポジティブ心理学では、先人の知恵を学ぶことを大切にします。
不幸のどん底にいるのは自分だけではありません!
先人たちも、幾多の困難を切り開いて、文明を進化させてきました。
彼らの知恵を学ばない手はありません。

今回ご紹介する良書は、儒教、仏教、道教の三つの教えを融合した処世書、「菜根譚」です。
守屋洋「菜根譚」PHP研究所をご一読ください。
菜根譚の名前の由来は「人常に菜根を咬み(かみ)えば、すなわち百事なすべし」に基づいています。
菜根とは「粗末な食事のことで、そういう苦しい境遇に耐えた者だけが大事を成し遂げることができる」という意です。
譚は談と同じ意味で、菜根譚は135談の処世訓で成り立っています。

たとえば
第51談
「人に施した恩恵は忘れてしまったほうがよい。だが、人にかけた迷惑は忘れてはならない。人から受けた恩義は忘れてはならない。だが、人から受けた恨みは忘れてしまったほうがよい」

第99談
「逆境にあるときは、身の回りのものすべてが良薬となり、節操も行動も、知らぬ間に磨かれていく。順境にあるときは、目の前のものすべてが凶器となり、体中骨抜きにされても、まだ気づかない」

第114談
「細事の処理にも、手を抜かない。人目のないところでも、悪事に手を染めない。失意のときでも、投げやりにならない。こうであってこそ、初めて立派な人物といえる」など、すばらしい人生訓で構成されています。

「逆境を肥やし」にして、大人物になってまいりましょう!!

 
 

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