依存症と自立 「パパは多重債務者(サイマー)!」

2010/10/26

依存症には、薬物依存、アルコール依存、ギャンブル依存、買い物依存、借金依存、セックス依存などさまざまな種類がありますが、共通した人間関係パターンがみられます。
代表的な関係に、共依存があり、以前のブログ(恋愛依存症と共依存 2010/7/13)でご紹介しました。

同じようによくみられる人間関係として、「依存する」ことを可能にするイネーブラー(enabler)の存在があります。
詳しい実例は、桂みなみ「実録 パパは多重債務者(サイマー)!」合同出版をご参照ください。

イネーブラーは、「可能にする(enable)人」という意味ですが、依存症に陥っている本人を助けようと尻拭い(しりぬぐい)をして歩きますが、イネーブラーにますます頼って依存症を加速させていきます。
善意が仇(あだ)になってしまいます。

依存症の本人が引き受けるべき責任や自覚する機会を、イネーブラーが世話を焼くことで奪ってしまっています。
本人の自立を妨げてしまいます。

したがって、依存症の治療では、依存症の本人とイネーブラーとの距離をとってもらい、本人に問題行動の責任を骨身にしみて理解してもらいます。
これを「底つき体験」と呼んでいます。
現実に向き合って初めて問題解決にむかい始めます!
 

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