今回ご紹介するのは、小峰和明『図説 神さま仏さまの教えの物語 今昔物語集』(青春文庫)です。『今昔物語集』は、平安時代末期につくられた説話文学ですが、話数は1,000以上にもおよび、日本で最大の説話集です。
本説話集の背骨には「仏教」が貫かれ、因果応報(善因善果、悪因悪果)の筋書きになっていて、芥川龍之介が小説(「鼻」「羅生門」「芋粥」「藪の中」など)のネタにしていました。
本著では、『今昔物語集』の背景情報が分かりやすく解説されていて、これを読んでから本体の『今昔物語集』へと読み進めるといいでしょう。
「この世で良いことをしたら、あの世で天国に行く。この世で悪いことしたら、あの世で地獄に行く。」という、一見クラシックな死生観ですが、私たちのモラル(倫理観、道徳観)を担保するには必要です。
溝の口精神科・心療内科医が教える:うつ病予防のためのヒント