人間は、
心と体が一体となった存在であり、心から体へと影響する(いわゆる「病は気から」)し、体から心へも影響します。したがって、「気分を常に明るく保ちたければ、
常に明るく振る舞う」といいわけです。
こうした心理法則を指摘したのが、アメリカ心理学の父、
ウィリアム・ジェイムズです。彼の著書は、『宗教的体験の諸相』などの名著がありますが、少し難解です。読みやすいのが、
岸本智典ら『ウィリアム・ジェイムズのことば』(教育評論社)です。
本書では、ジェイムズの
56の箴言が、英語原文付で分かりやすくまとめられていて勉強になります。
たとえば、
・
宗教を自己の人格的エネルギーの中心として生き、精神的な感動によって行動するようになった者は、以前の世俗的自己とは決定的に違った存在であると言える。
・われわれは
泣くから悲しい、叩くから怒る、震えるから怖いのであって、
悲しいから泣くのでも、怒っているから叩くのでも、怖いから震えるのでもない。
・人生を恐れてはいけない。人生は生き甲斐があると信じよ。そうすればその
あなたの信念が、人生は生き甲斐があるという事実を生み出す助けとなるだろう。
などなど、人生の
問題解決のヒントが満載です。
溝の口精神科・心療内科医が教える:うつ病予防のためのヒント