診療をしていると、不調の原因が、対人関係でトラブっている
「相手の呪い」であると思わせる症例が少なくありません。『源氏物語』や『日本霊異記』などを読むと、これは
「生霊」(いきりょう)と呼ばれてきたものであると分かります。
海外では、そういった事例がないかどうか、前から気になって調べていましたが、最近、
ロジャー・クラーク『幽霊とは何か』(国書刊行会)に載っていました。
本書は、
過去500年間の古今東西の霊現象をまとめています。そこには、幽霊の8つの分類の一つに「生霊」が掲げられています。
具体的に述べると、
・
心霊現象研究協会の最初にしておそらく最も偉大な発見のひとつは、1886年に
『生者の幻影』と題した二巻本のなかで発表された。ここには、幽霊は死んでいなければならないという一般的な認識とはまったく違う現象を示すことをめざした
701例の事例研究が載っていた。
などとあり、それらの症例報告は、私の臨床経験を裏づける内容でした。目に見えるものだけを信じる
唯物論的社会に生きる私たちですが、未知なるものに心を開く
「謙虚さ」が必要です。
溝の口精神科・心療内科医が教える:うつ病予防のためのヒント