指筆談『新版 みんな言葉を持っていた』

2024/07/14

当院には、自閉症精神発達遅滞の方々も通院されておられます。診療していて驚かされるのは、たとえ表面的には意思疎通ができないように見えても、みなさん深く考えられていることです。

患者さんによっては、ご家族との指筆談で、含蓄のある表現をされることです。

また、最近では、スイッチワープロというデバイスを使えば、発達障害の方々とのコミュニケーションができるようになっています。たとえば、柴田保之『新版 みんな言葉を持っていた』(オクムラ書店)でその装置が紹介されています。 

ここでは、スイッチワープロを使って表現された発達障害の方々の詩がいくつも紹介されています。

たとえば、

指を数えて私は祈る
本来の私の理想の姿
不思議な色の森を抜け
小さな小川を飛び越えて
見たことのない昔の本を私は開き
ろうそくの明かりを頼りに
ロマンを探す

などなど、心が洗われる透明な詩の数々に出会うことができます。表面的な姿で差別したり、見下りしてはなりません!
 


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