現在の
日本国憲法が制定されて(1946年)から、もう少しで80年が経ちます。その間一度も改正されたことがなく、今の憲法は
「不磨(ふま)の大典」になっています。どの国の憲法も、その時代に合わせて、改正されたり、まったく新しく制定されるのが常識です。
そこで参考になるのが、比較憲法学の泰斗、西修氏の
『”ざんねんな”日本国憲法』(ビジネス社)です。
本書では、
世界各国の憲法を比較しながら、日本国憲法の異常さが浮き彫りにされています。
たとえば、
・表5は、成典化憲法に導入されている平和条項を17の範疇に分類したものです。全体的に189か国中、161か国(85.2%)に取り入れられています。わが国において
「日本国憲法は世界で唯一の平和憲法である」などといわれることがありますが、
明確な誤りであることが理解できます。
・日本国憲法は
「日本国民の総意」にもとづいて、明治憲法を改正したといえるでしょうか。明治憲法の改正にあたって、国民の総意を
問われたことは一度もありません。
などなど、異常な状態が続いていると言わざるを得ません。また、日本国憲法原案を想起した人たちへのインタビューでも、「米国の軍人や弁護士らによって(おもに8人)、
わずか10日間で作成された憲法は、
正当性を持ち得ない」ことも証言されています(たとえば、ミルトン・J・エスマン)。
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