当院では、
LGBTQの心理相談にも乗っており、以前の本ブログ「性的違和感 『「LGBT」隠された真実』」(→
こちら)でもまとめています。
ただ、LGBTQに関しては、「ヘイト問題」も絡んでいて
冷静な議論が求められます。昨年、反対に遭って出版が断念された『あの子もトランスジェンダーになった』(角川書店)が、
『トランスジェンダーになりたい少女たち』(産経新聞社)という書名に変わって本年出版されました。
早速私も読んでみましたが、
ヘイト的な記述はなく、きわめて客観的で、学術的な内容になっています。出版に反対した人たちが、きわめて感情的で、偏見に満ちていることが明らかとなりました。また、理不尽な反対により出版を断念した
角川書店の弱腰にも失望です。
本書を読めば、
「性的違和」が安易に診断されるべきではなく、
病歴から慎重に診断されるべきだと分かります。
特に、
思春期から突然始まった性的違和感は誤診することがあり、「本来、性的違和は
生まれながらの特徴(症状)である」という疾患概念(『カプラン 臨床精神医学テキスト』)を充分念頭に置いておく必要があります。
溝の口精神科・心療内科医が教える:うつ病予防のためのヒント