「サイコパス」という言葉をご存じでしょうか?現代医学では、「反社会性パーソナリティ障害」に分類され、以下の7つの特徴のうち、少なくとも3つを満たすことが条件とされています。
1.社会的規範に順応できない。
2.人をだます、操作する。
3.衝動的である、計画性がない。
4.カッとしやすい、攻撃的である。
5.自分や他人の身の安全を全く考えない。
6.一貫した無責任さ。
7.他の人を傷つけたり虐待したり、ものを盗んだりしたあとで、良心の呵責を感じない。
欧米圏では、25人のうち1人が、サイコパスと言われています。HSCの外来でも、サイコパスらしき関係者に振り回されて、相談に訪れる方がいらっしゃいます。
そこで、今回ご紹介するのが、マーサ・スタウト『良心をもたない人たち』(草思社)です。
本書では、サイコパスの分かりやすい解説と、その対処法が書かれています。参考になります。
たとえば、
・サイコパスから身を守る最良の方法は、相手を避けること、いかなる種類の連絡も絶つこと。
・人に同情しやすい自分の性格に、疑問を持つこと。
・自分の心を守ること。
などなど、有益な対処法が満載です。
特に、サイコパスの人に振り回される方は、いわゆる「アダルトチルドレン」タイプが多いようです。つまり、「相手の問題の尻ぬぐいをするのが、生きがいになっている」のです。
良心をもたない人たち (草思社文庫)/草思社
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