潜在能力 『人は、誰もが「多重人格」』

2015/07/29

当院では、多重人格の相談にもよく乗っておりますが、多重人格は、病的な場合もありますが、そうでない場合もあります。つまり、私たちは、日々の生活で、時と場合で、自分の人格を使い分けているのです。

そこで参考になるのが、田坂広志『人は、誰もが「多重人格」』(光文社新書)です。

本書を読めば、多重人格が、必ずしも、病的なものだけでなく、自分の潜在能力を発揮する上で大切な機能であることが納得できます。

・プロフェッショナルとしての修行を続けていると、その二人の自分を静かに見つめている「三人の自分」が出てくるのですね・・・。・・・(中略)・・・ある熟練の役者が、「演じている自分、それを見ている自分、そして、その二人を、少し離れたところから見つめている自分がいる」と言われていますが、この言葉は、その機微を表した言葉でしょう。

・「多重人格のマネジメント」とは、ある意味で、我々の中に隠れている「様々な人格」や「様々な才能」を開花させるために、その開花を妨げ、抑圧している「深層意識」に働きかける技法、いわば「深層意識のマネジメント」でもあるのですね。

・一流のプロフェッショナルは、一つ二つの「技」で、その高度な力を発揮しているわけではないのからです。一流のプロフェッショナルは、様々な「技」の、全体バランスによって力を発揮しているからです。

などなど、多重人格が必ずしも悪いことではないことが納得できることでしょう。


人は、誰もが「多重人格」 誰も語らなかった「才能開花の技法」 (光文社新書)/光文社

アーカイブ

PAGE TOP