これまでのブログで、「ストレスが、アレルギー性疾患、がん、心臓病、糖尿病(肥満、メタボリックシンドローム)に悪影響を及ぼす」ことをご紹介してきました。
実は、ストレスは、感染症にも悪さをします。
ストレスが大きいとかぜ(感冒)を引きやすくなりますし、治りにくくなります。
学術的には、約20年前の1991年にそれを証明した論文が世界的医学雑誌、New England Journal of Medicineに発表されています。
Cohen S, Tyrrell DA, Smith AP (1991). Psychological stress and susceptibility to the common cold. N Engl J Med, 325 (9): 606-612.
一方、口唇ヘルペスや性器ヘルペスの単純ヘルペス感染についても、ストレスにより再発を繰り返すことが以前より疑われてきました。
実は、「ストレスが単純ヘルペス感染の再発を誘発させる」ことを私が昨年、世界で初めて論文発表しました。
Chida,Y., Mao,X. (2009). Does psychosocial stress predict symptomatic herpes simplex virus recurrence?: A meta-analytic investigation on prospective studies. Brain, Behavior, and Immunity 23(7), 917-925.
どうやら、かぜや単純ヘルペスなどの感染症に関しても“病は気から”が当てはまるようです。
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